はじめにGREETING

  • 摂食障害は、家族のせいや育て方でなったわけではありません。
  • ましてや、患者さんご本人が自分で病気になったわけではありませんし、心構えで予防できたわけでもありません。
  • 病気をもって、あるいは病気をもつ人を身内にもって生活していくことは、どんな人にとっても簡単なことではありません。
  • しかし、適切な知識と情報、サポートを得ながら、ここちよいコミュニケーションが増えることで、ご本人、ご家族ともに病気の経過に大きなよい影響を与えることが出来ます。
  • 私たちは、少しでもご家族のみなさまがこころに余裕をもって、お子さんに向き合えるようにと思い、遠隔家族支援プログラムを計画しました。ぜひご参加ください。

研究代表者PRINCIPAL RESEARCHER

香月富士日

名古屋市立大学大学院看護学研究科
精神保健看護学分野 教授

自己紹介

精神科で看護師を経験したあと、摂食障害家族会などに20年近く携わっています。また、摂食障害をはじめ、うつ病、不登校、統合失調症、発達障害など相談を年間100件以上受けています。家族心理教育インストラクターとして、いろいろな病院で家族支援の方法をアドバイスしています。

研究分担者MEMBER

この遠隔家族支援プログラムの作成者および実施者は、みな医師または看護師で、対人関係療法、認知行動療法、家族心理教育などのカウンセリングに精通しています。

名前 所属 組織
澤田華世 名古屋市立大学大学院看護学研究科 講師・看護師・公認心理師
渡辺範雄 蘇生会総合病院
京都大学大学院医学研究科
医師
客員研究員
山田敦朗 名古屋市立大学大学院医学研究科 こころの発達医学寄附講座
名古屋市立大学病院 こころの発達診療研究センター
教授・医師
センター長
近藤真前 国立精神・神経医療研究センター
認知行動療法センター 研修指導部
研修普及室長・医師

参加者の感想IMPRESSION

(許可を得て載せています)

  • 摂食障害の知識や思春期の知識、話し方など、とても実践に役立つプログラムに参加させて頂きとても勉強になりました。また、自分の悩みを皆さんに共有していただき、一緒に考えてもらえてすごく励みになりました。参加できて本当に良かったと思いました。ありがとうございました!
  • 摂食障害は親子で思春期の変化にうまくついていけていない状態だということがわかりました。本当にその通りだと思います。 娘と会話をしていると、お互いに「伝えたいこと」「相手にわかってほしいこと」の認識にずれが生じて、会話がおかしな方向に向いてしまい状況が悪化してしまうことが多々あります。 「新しい立場」に変化していることを意識しながら会話を続けていくことが大事で、すべての期待に応えることは必要ではない。プログラムで学べてよかったことです。
  • まさに私はすぐに答えを出そうとしてしまいがちです。 娘が今何に困っていて本当に伝えたいと思っていることは何か、親の私はどのようなことなら手伝えるのか、会話をしながら一緒に考えることができるようになりたいと思います。
  • 相手の気持ちを敢えて言葉に出し、整理するというのはいいなと思いました。これまでは(おそらくこう思っているのだろう)と自己完結してしまっていた気がします。意識して口に出す、会話をつなげる工夫をすることが大切だと知りました。
  • テキストやワークシート等とても参考になりました。 わかるものだけに目をむけていて(食行動等)、みえないもの(不安な気持ち)に気付いてあげられなかったことが、摂食障害を長引かせてしまったのだと思います。
  • 同じメンバーで4回交流することで。親近感が生まれました。共感したり、一緒に悩んだりしながら問題解決の方法を考えることができてよかったです。
  • 自分以外の方の話を聞いて考えるなかで、自分自身のしていることや考えていることにも気づきがありました。
  • 自分の困っていることをみなさんに考えてもらうなかで「自分もがんばってる」と思うことができました。
  • 具体的な場面を想定してロールプレイできたのもとてもよかったです。これで終るのが残念です。
  • 治療が始まって2年になります。娘から出る言葉にまだまだ何と答えたらいいか毎日困っています。外へ出るのが怖い、人と接するのが怖い、自分に自信が持てなくて何もできない、一生この病気は治らない、という娘に、私がまずカウンセラーにならなといけないんだな、と思いました。毎週練習したカウンセリングの技を何とかして自分のものにして、娘を次のステップに繋いであげれたらなと思います。
  • 娘の変化に気づいて、それを押しつぶさないよう意識して娘と会話できるように頑張ってみます。
  • テキストを使って、病気・症状と対人関係療法の考え方を学び、氷山モデルの海面下の感情についても大切に考えるようになりました。回が進み対人関係的コミュニケーションの学びからお互いの「変化」に気づくことができたことは今後の家族の在り方や歩みの第一歩となりました。地雷を恐れずコミュニケーションの慢性化から抜け出せそうです。
  • 対人関係療法の要素を加えた家族支援プログラムに参加させていただき、本人の病気による退行や摂食障害の外在化のフォローばかりに目がいきすぎ、アンバランスに「小さい子供の親の立場」での考え方で接している場面を自覚できました。本人の成長による変化に母が追いついていないことに気づきました。心配性の母ですが、これからは「大人になった子供の親の立場」を意識して会話していきたいです。お互いのコミュニケーションがよりスムーズになり、困り感に寄り添ったり、問題を明確にし、本人が思いや願いが整理できて自分軸の意思決定ができるよう応援していきます。
  • 傾聴能力が高まったり聞き手である母に余裕が出てきたりするとお互いの話のズレがなくなり自分を責め続けている本人が安心して言葉での自己表現ができることが実感できました。
  • ロールプレイングという形で、「参加者の困りごとを聞き、それに対して自分の感じた問題点を出し、改善点を考える」ということだったと思いますが、同じ話を聞いた中でも、参加者皆さんそれぞれの受け止め方があることがとても興味深く、こんなに様々な捉え方があるんだな、と気付かされながらお話を聞いていました。また自分が実際に話すことで、今までに気づかないことに気付いたり、モヤモヤしてたものがこういう感情だったのか、とはっきりしたり...何よりも、同じような体験をされている方々の輪に居るだけで感じる、何とも言えない安心感!これはいくら本やネットで情報を得ても得られないものでした。
  • 先生方や、同じような立場の皆さんに私の困り事を聞いていただき、気持ちが少し軽くなりました。また、皆さんの困り事を一緒に考えていると、自分にも当てはまる事、気がつく事がたくさんありました。娘の成長に私が上手くついていけてない事を実感し、コミュニケーションのとり方、声の掛け方の工夫を試してみようと思います。
  • 過食嘔吐する子どもにイライラする事が少なくなり、特に今日は起きれるのかな、学校行くのかなと不安に思いながら見る事がなくなりました。皆さんから言われたように、行っても行かなくてもいいって自然に思えるようになりました。そしたら、最近、子どもの寝起きが良くなって、学校行きたくない発言を以前ほど聞かなくなりました。苦手な体育や雨の日には言ってますが、深刻度がかなり軽減しました。
  • プログラムに参加して、娘が思春期を迎え大人に近づいているのに、私の接し方は小学生の頃のまま変わっていなかったという事に気が付きました。また今まで娘が私に相談してきた時、娘の問題を解決してあげようとアドバイスばかりしていて、気持ちを受け止めるという事が出来ていなかったという事にも気がつきました。
  • 同じ悩みを抱えている親御さん達の話を聞いたり、話を聞いてもらえることができて本当に良かったです。また、先生方が摂食障害について研究してくださることに感謝しています。ありがとうございました。
  • 同じ問題を抱えている方と初めて触れ合い、お互いの困っている事を話し合って気持ちが楽になりました。貴重なアドバイスをいただきありがたかったです。コミュニケーションの取り方を改善しようと思うきっかけになりました。ありがとうございました。
  • とても参考になるご意見ばかりで、実生活に役立つ内容だったと思います。 同じ悩みを持つ親御さんとの交流はとても安らぎ前向きになれました。 ありがとうございました。
  • 皆さんの話を伺うとまさにわが子我が家の状況であると感じることばかりでした。親として不安に感じていることもほぼ同じであることからすべてのことがわがことのように感じながらも真剣に少し客観的に考える機会を持つことができました。相談されている方に提示したアドバイスは自分へのアドバイスであったと感じています。プログラムに参加している間も娘はいろいろなことを起こし心穏やかに過ごすことができない日々もある中、同じように頑張っている仲間と週末に話が出来るから頑張ろうと前向きに娘との関り続けることができました。先生方、安心して発言させていただける環境を作っていただきありがとうございました。沢山の苦しまれている方がこのようなプログラムに繋がり元気になる機会を持っていただきたいと切に願います。 これからも頑張りすぎず娘との濃い過ぎる時間を過ごしてまいります。 有難うございました。
  • 摂食障害の子どもを持つ同じ親として、出会えたことにありがたく思います。自分も自分もですが、出会った皆さん、お子さんみんなが幸せになることを切に願っています。同じ境遇だから分かり合える安心感はとても大きいと感じました。
  • 同じ様な症状を持つお子さんを持つ家族の方のお話を聞き、自分の家族の事の様に感じました。皆さんと話す内に、気づきや自分の気持ちを整理する事が出来た様な気がします。そして相手の話を受け止める事の大切さを実践で学ぶことが出来ました。これを家族とのコミュニケーショに活かしていければと思いました。ありがとうございました。

ご本人(今回のプログラムでは、患者さんご本人の参加はありません)

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2024.02.07
日程・申し込み方法を更新しました。 NEW
2023.05.23
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2023.05.08
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